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次のユニコーン企業

次なるユニコーン企業(非上場で時価総額10億ドル超)と評されている、米国発のすごいビジネスモデルを図解で4つ紹介します。

1. Optoro(物流)
2. Fundbox(金融)
3. PillPack(製薬)
4. Farmers Business Network(農業)

このうち3つは5年以内に創業、残りの1つであるOptoroも2010年創業。いわゆるスタートアップですが、全て100億円前後の資金調達を完了させている急成長中の企業です。



Optoro

1つ目は、ECサイトの返品・売れ残り商品を扱うリバース物流サービス「Optoro」。

これだけオンラインショッピングの市場が拡大した現代だからこそ、返品や売れ残りは小売事業者にとって、かなりの損失。さらに、それらが廃棄されてしまっては環境にもよくない。そこでOptoroはより持続的な消費を促すために、ECで返品された商品を扱う物流サービスをはじめた。サステナブルを標榜するところも、時代のトレンドにぴったり。

同サービスのすごさは、送られてきた商品を自動的に選り分けて最もベストな再販先をきめるところにある。ここに彼らの技術が詰まってるといっても過言ではない。

再販するだけでなく、必要に応じて修理したり(修理業者のネットワークも抱えている)、リサイクルや寄付にまで回したりもする。彼らが作成したサービス紹介のビデオでは”ネクストベストホームにデリバリーする”と言っている。その表現もわかりやすくていい。

自分たちでBtoC向けにはBlinq、BtoB向けにはBULQという再販先のサービスもつくり、きちんと出口も用意してる。一見すると廃品回収業者に近いけれども、それをすごく現代的な方法でやっていて、社員は500人以上。なおかつ1億ドル以上をすでに調達していて次のユニコーンと評されるほどに成長している。



Fundbox

書類なしで請求分をすぐに現金化できるサービス「Fundbox」。

いわゆる、「ファクタリング」と呼ばれる、他社の売掛金を買い取ってそれを回収していく金融サービス。この Fundbox がいま、すごくアメリカで伸びている。すでに1億ドル以上調達し、2017年の売上予想は5500万ドル。運転資金の調達なんて、もともと需要がある領域で、特別新しいわけでもない。それにもかかわらず、なぜこれだけ成長しているんだろう、と思ったのが興味を持ったきっかけ。

一般的に、ファクタリングには書類の審査がある。これは、売掛金を買い取る際のリスクをなるべく正確に判断したいからだ。実はこれがすごく面倒。

でも、Fundboxには書類審査が一切ない。オンライン会計ソフトウェアを連携させることを必須にしているため、審査レスを可能にしている。。ここから企業の会計データを読み込み、そこから自動的にリスクを算出し、リスクフィーとして手数料を上乗せしてる。この技術がすごい。

中小企業、スモールビジネスの場合、銀行から融資を受けることが自体がそもそも難しく、資金繰りに困ったときに打てる手が少なかったりする。そんなとき、請求書をもとにその売掛金をすぐに現金化できる、しかも面倒な書類提出などがなく、手持ちの会計データを同期させればすぐに現金が引き出せる、ということで、これまで困っていてもなかなかファクタリングしなかったスタートアップなどが続々と申込み、かなりのペースで顧客が増えているそう。

既存の市場ではなく、そういう新たな市場を切り開いたとして、評価されてるみたいだ。「フィンテック」と呼ぶと、ちょっとだけ思考停止感もあるけど、技術力と市場の目のつけどころがうまい。現在はさまざまな類似サービスも出てきてるみたいだけど、資金繰りにこまったときの助け舟は選択肢が多いほどいいので、がんばってほしいし、日本にも便利なサービスどんどん出てきてほしい。



PillPack

個包装で飲み間違いをなくす次世代のオンライン薬局 「PillPack」。

まずインパクトあるのは1回ずつ飲む分を取り出せるディスペンサー。1つずつ包装されたものが出てくるので、飲み間違えることがない。IDEOのインキュベーション施設で創業した会社だけある。アメリカでは、服用ミスで亡くなる方が年間相当数いるようなので、飲み間違えない、という体験にはすごく価値がある。

またオンラインで薬の注文が完了できるほか、薬の追加、保険情報の更新もできる。登録時にはいわゆる処方箋情報が必要だが、それを入力するか、電話して話すと、PillPackはかかりつけの薬局に連絡して情報を確認してくれる。

自社で分配包装ロボットを開発して、大量にくるオンライン注文を捌くために薬のパックを自動化。薬剤師の手間を減らしているところもお金の使い所がうまい。結果、2013年創業で2017年現在で1億ドル調達してすごい成長を見せている。

毎月薬が送られてくる仕様なので、日常的に薬を飲まない人にとっては縁遠いサービスかもしれない。これはアメリカのサービスだけど、アメリカでは5人に1人は1日3種類以上の薬を飲んでるというデータもあるくらい、市場規模は大きい。日本もこれから超高齢化社会まっしぐらな中で当然、市場は大きくなる。

最初、既存の薬局にとっては敵になりそうなPillPackがユーザーのオンラインへの移行を半ば助けてることが疑問だったのだけど、どうやら、アメリカの医療業界には、PBM(薬局給付管理)という組織がいて、そこがいろいろな利害関係者の間を取り持つ中間組織になり、支払・請求の代行などをしているという。

それで彼らの薬局のネットワークを得る代わりに、PBMがPillPackの利益の一部を持っていってるという仕組みらしい。それなら納得できる。このあたりは製薬業界に詳しい方がいたら補足をお願いしたい。

「いますぐ日本に欲しい!」と思ったら、日本ではどうやら薬事法で、薬局で薬を直接渡さないといけないというような状態のようで、オンライン薬局をやるにはまだ法律的なハードルがありそうだ。



Farmers Business Network

より効率的で透明性のある農家経営のための農業データベース「Farmers Business Network」(以下FBN)

FBNは、アメリカ国内の農家が年間500ドル〜払うと、農業に関するデータが閲覧できて、自分の農地をより効率的に経営できちゃうというサービス。例えば、いつ収穫したらいいかとか、自分の土地に合う農作物は何かとか、天候がどうだとか、マーケティングがどうだとか、もう色々な情報にアクセスできる。

そんな大量の農業データどこから収集しているのかと思ったら、どうやら他の農家から収集しているらしいと。FBNはダッシュボード機能がよくつくられており、自分の農地のデータをアップロードしたら収益予測とかしてくれる。

そうして農家がアップしたデータは、匿名で集約され、プライバシーを侵害しない範囲で他の農家もデータが閲覧できるようになる。

大量のデータが集まってくると、他の農家はこの肥料をこのくらいの値段で買ってるらしいという情報がわかるようになる。そこでFBNはオンライン上で原材料も購入できるようにし、市場に出回る価格と他の農家が実際に買った価格などを比較できるようにした。さらには、中間業者を通さずに直接安く購入できるようにした。価格の透明性を重視しているところが、すばらしい。

つまり、農家は年間500ドル支払うことで、大量のデータにアクセスしてより収益性の高い意思決定ができ、しかも低価格で仕入れのできるチャネルにアクセスできるということで、続々と加入者が増えているらしい。

農業のような1次産業にテクノロジーを入れていく、というのは前々からあったテーマだけれど、FBNはそこに真正面から挑戦しているように見える。ビッグデータの使い方が優等生。独立農家がFBNでナレッジを共有することで、きっと救われる人がたくさんいる。そしてそれは農業生産性を高めることになり、食糧危機の課題にもつながってくる。ということで今後にも期待。


ここまででビジネスモデルを図解で4つ紹介しました。図の文字が小さくて見づらかった方のために、PDFファイルを用意したので以下よりダウンロードください。

PDFファイルをダウンロード:http://bit.ly/BusinessModelDiagram_forbes

もっといろいろな事例を知りたい方は、ツイッターで #ビジネスモデル図解シリーズ というハッシュタグを検索いただければ、僕が日々アップしているものも見られますので、タイムリーに見たい方はご参照ください。

本記事に掲載したビジネスモデルは、全て #ビジネスモデル図解シリーズ の一貫で作成した図解です。ビジネスモデル図解シリーズは、私個人が感動したビジネスの仕組みをなるべくシンプルに図解し、周りの方に共有したいと思うことから始めた取り組みです。元々趣味に近い形で行っていたこの取り組みですが、多くの反響をいただいたこともあり、ビジネスモデル図解制作委員会を発足し、有志のチームで制作する体制をつくりつつあります。ということで、今後も様々なテーマでビジネスモデルを図解していきたいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。(Fobes)

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