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海外で活躍する知られざる日本の企業|Vol.1 

海外に影響を与えているのは大企業だけじゃない。経済産業省の協力を得て本誌編集部が選出した指折りの企業を紹介しよう。

日プラ ──ギネス記録の巨大水槽用アクリルパネル

観る人をまるで海の中にいるかのような気持ちにさせてくれる水族館の巨大水槽。これを実現する大型アクリルパネルを手がけているのが、香川県木田郡三木町に本社を置く日プラだ。

パネルを積み重ねて厚みを出す技術や、接着剤を硬化させる際に強度を増す熱処理の技術、複数のパネルを一枚に接合し水槽に据え付ける施工技術など、高度なアクリル加工技術をもつ。海外での施工時には、必ず自社の職人が現地に赴いて工事を行うことで、品質管理を徹底。これによって顧客から絶大な信頼を得ている。

米国カリフォルニア州のモントレーベイ水族館からの受注を機に、海外に日プラの名は知れ渡り、これまでの納入実績は60以上の国・地域で500件を超える。水族館用アクリルパネルでの世界シェアは7割。2002年11月に開館した沖縄美ら海水族館では、幅22.5m、高さ8.2m、厚さ0.6mの巨大アクリルパネルを実現してギネス記録を打ち立てた。その後も自らの記録を更新している。

ニューテックシンセイ ──地元の木材を使用したブロック玩具

木製の組み立てブロック玩具「もくロック」を製造販売している。小さなブロックを組み合わせて動物や建物などの形を作ることができる玩具で、従来のプラスチック製品にはない自然の風合いや安全性が高く評価され、米国やカナダ、欧州など世界30カ国で使われている。

同社は、もともと玩具メーカーではなく、PCの組み立てや部品加工が主業。「もくロック」は、受託生産ビジネスへの依存から脱却するための新規事業の一環として、2012年頃に開始した。電子機器の製造ラインなどで使用される自動機の設計・製造のノウハウを生かして、オリジナルの切削機を開発。これまで難しかった1/100mm単位での精密な木工加工技術を実現し、木製ブロックの量産を可能にした。

同社のホームである山形県米沢市は広葉樹が豊富だ。そこで「もくロック」は、地場企業と連携し、地元で伐採されたカエデやケヤキなど、家具や建物向けには規格外の未利用材を使用。余剰木材の新たな用途を生み出し、地元産業の発展に貢献している。

東和電機製作所 ──「シャクリ」を自動化するイカ釣りロボ

世界シェア70%を誇るイカ釣り機メーカー。1984年に販売を開始した「全自動イカ釣り機」は、漁師の勘と経験をデジタル化し、マイコン制御によって自動化を実現した。

船上に設置された最大64台のイカ釣り機をブリッジにいる船頭一人でコントロールでき、ワイヤの巻き上げを行う「ドラム」の回転を制御することで、疑似餌を小魚に見せ獲物を引きつける「シャクリ」という漁師の熟練技術を再現。世界のイカ釣り漁業に革新をもたらした。少人数でも高効率な収穫が可能なため、漁業の人手不足を補う役割も果たしている。

開発チームを実際の漁に同行させるなど、現場主義を貫き、漁業関係者の声を反映させて製品を改良しているほか、海外の顧客からのリクエストにも即座に応じ、現地に駆け付ける徹底的なアフターサービスによって、顧客の信頼を獲得。現在は中国や韓国、オーストラリアなど世界30カ国以上で同社製品が使用されている。このほか、漁船の燃料コスト低減を実現する「LED漁灯」なども手がけている。

西山製麺 ──地域の食文化を海外に伝承

北海道・札幌の製麺会社。麺類やスープなど800品目を製造販売している。同社が開発した太くこしのあるちぢれ麺「西山ラーメン」は、札幌ラーメンの原点として、日本全国で広く採用されている。

海外には1975年に製品出荷を開始。ドイツと米国に現地法人を有し、現在は30カ国・地域に輸出している。現地の食文化に対応したラーメンの開発に力を注いでおり、2014年には、ドバイ政府から国内販売の許可登録を得て、豚肉やアルコールを使用しないハラル対応の麺やスープ、調味料などの提供を開始した。

自社の製品を輸出するだけでなく、国内外でラーメン店の開業を指導する取り組みも推進している。調理の実習やレシピの作成、厨房のレイアウトや販促など総合的に支援。海外で高まっているラーメン人気を追い風に、地域独特の食文化である「札幌ラーメン」を世界に浸透させようとしている。ドイツ・デュッセルドルフの「ラーメン匠」は、行列のできる店として現地の人々に支持されている支援先の成功例だ。

普通の物作りではもはや他国に人件費や物流網の点からも勝てませんが、特殊な加工やニッチでの光る産業はまだまだ世界で需要がありそうです。あとはロボット産業と美味しい食品産業でしょうか。

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