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自社ECサイトも音声ショッピングに“手軽に”“開発知識なし”で対応できる環境が整った!

自社ECサイトを運営している事業者は、“手軽に”“開発知識なし”で、Amazonのクラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa」を通じた音声ショッピング体験を消費者に提供できるようになる――。ついに、企業規模などは問わず、専門知識なしで音声ショッピングに対応できるようになった。これを支えたのはシステム開発などを手がけるアイピーロジック。オープンソースのECパッケージ「EC-CUBE」を利用してECサイトを運営するショップオーナー向けに「Amazon Pay」が組み込まれた「Alexaスキル」を、“手軽に”“開発知識なし”“無料”で構築できるプラグインを開発したのだ。毛塚傑社長にその仕組み、開発に至った経緯などを聞いた。

「EC-CUBE」ユーザーは簡単に音声ショッピングに対応できる

「アレクサ、ネッ担ショップを開いて」。たとえば、『ネットショップ担当者フォーラム』が「EC-CUBE」を使ってカート機能を提供していれば、消費者はこのようにAlexaへ呼びかけることで、「Amazon Echoシリーズ」を始めとしたAlexa搭載デバイスを通じて音声ショッピングを楽しめるようになる。

この音声ショッピング体験の提供は、「Amazon Payに対応したAlexaスキル」の活用で可能になる。支払いにはAmazon Payを利用する。消費者があらかじめAmazonアカウントに登録したクレジットカード情報や住所が使用されるため、Alexaに話しかけるだけで決済が完了する仕組み。

Amazon.co.jpに登録しているアカウント情報を利用し、音声で便利に商品を購入できる――。自社ECサイトでもこうした買い物体験を簡単に提供できるようにするのが、Amazon Pay公式認定制度であるグローバルパートナープログラム。その「プレミアパートナー」として認定されているアイピーロジックが開発した「EC-CUBE」向けのプラグイン「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」(EC-CUBEバージョン4.0系に対応)は、“インストールして簡単な設定をするだけ”で自社ECサイトが音声ショッピングを提供できるようになるのだ。

「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」(EC-CUBEバージョン4.0系に対応)を使った「EC-CUBE」の管理画面
「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」(EC-CUBEバージョン4.0系に対応)を使った「EC-CUBE」の管理画面

このプラグインを活用することで、利用できるようになる音声ショッピング機能は次の通り。

  • オススメ商品の確認
    →「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を導入した自社ECサイトのオススメ商品をAlexaに聞くと、オススメ商品を紹介してくれる
  • カートにオススメ商品を追加
    → Alexaに対して「カートに一旦入れておいて」と話しかけると、自社ECサイトのカート内に商品を追加してくれる。「『EC-CUBE』の受注データとAmazon Payがひもづいているので、音声でカートに入れた後、WebブラウザのECサイトで確認しながら購入することができる」(毛塚社長)
  • カートの商品を購入
    → カートに追加した商品の読み上げに加え、カートに入れた商品をそのまま購入できる。オススメ商品で追加した商品、WebのECサイトでの追加商品についても同様で、音声を通じて購入手続きをすることができる
  • 直前に購入した商品の再購入
    → 「ニーズが最も多いのはこの機能で、定期購入するほどではないけれども、『もう1度、手軽に購入したい』というニーズに応えることができる」(毛塚社長)。受注データとAmazon Payがひもづいていることによって、声で再購入することが可能
  • ポイントの確認
    → 購入データとAmazon Payがひもづいているため、自社ECサイトで保有するポイント残高について、「ポイントを教えて」と話しかけることで確認できる

バージョン4.0系の「EC-CUBE」を使う自社ECサイトが利用できるこれらの機能を踏まえ、毛塚社長はこう話す。

最もニーズが高いと思われるのは再購入の機能もう1度、購入したいと思った場合、声で再購入の買い物手続きをすることができる。たとえば主婦のお客様。家事や子育てをしながらある商品を購入したいと思った場合、スマートフォンを簡単に手に取れないケースもある。そんな時、声で購入できる。素晴らしいショッピングの未来の形だと思う。

EC-CUBEユーザー向けに提供をスタートした「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」
EC-CUBEユーザー向けに提供をスタートした「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」

販売チャネルの増加に伴う受注業務の負荷は業務担当者にとって気になるところ。「Amazon Payプラグイン」の決済管理機能を使えばAlexa経由の注文も一括して管理することが可能。新たな受注管理オペレーションの構築といった手間は必要ない。

「Amazon Payプラグイン」を使った決済管理画面のイメージ。通常のECサイトでの注文、Alexa経由の注文は一緒に管理できる
「Amazon Payプラグイン」を使った決済管理画面のイメージ。通常のECサイトでの注文、Alexa経由の注文は一緒に管理できる

EC-CUBE(4.0系)を使い、早速「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を導入したECサイトがある。アパレルのミラ・ショーンだ(運営はコロネット)。この導入に伴い、AmazonのAlexaスキルストアで、ミラ・ショーンの「Alexaスキル」が新たに提供された。

AmazonのAlexaスキルストアで、ミラ・ショーンの「Alexaスキル」が新たに提供された
AmazonのAlexaスキルストアで、ミラ・ショーンの「Alexaスキル」が新たに提供された

自社ECサイトでどのくらい簡単に導入できる?

通常、Amazon Payに対応した「Alexaスキル」をイチから自前で作る場合、開発期間として2~3か月、長い場合は半年以上かかるだろう。それが、「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を使えば、最短10分程度で音声ショッピングの提供が可能になる。(毛塚社長)

アイピーロジックの毛塚傑社長
アイピーロジックの毛塚傑社長

「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を導入すると、管理画面上で自社用の「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル」を作ることが可能。Alexaスキルを開発するのに必要なテクノロジーに対応する開発技術がなくても、対話モデル(Alexaスキルのロジックの実装、および、音声インターフェースの定義)の作成などに手間をかけることなく、簡単に音声ショッピングの提供が可能になるのだ。

また、対話モデルの更新、「Alexaスキル」の申請などは、企業が個別に行う必要があるが、「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」を使えば、EC-CUBEの管理画面上から簡単に申請を行うことが可能。毛塚社長はこう言う。

「Alexaスキル」は技術者が社内または業務委託先にいて初めて開発、公開できるものだと思いますが、EC事業者にとってはそのハードルは決して低くはない「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」は、マニュアルを見るだけで、音声ショッピングへの対応作業をできるようにした。対話モデルの作成など複雑で専門知識が必要なところを簡素化し、技術者を独自で持たないEC事業者でも簡単に「Amazon Payに対応したAlexaスキル」を公開できるようになる

開発に至った理由は「新しいショッピング体験になると実感」したから

日本で先進的な取り組みの1つである「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル」対応のプラグイン。実は毛塚社長、「画面で画像を見ずに商品を購入するといったことは経験がなかった。声を通じたオンラインでの販売に対して、当初は懐疑的だった」。毛塚社長はこう振り返る。

米国での音声ショッピングの浸透といった話をAmazonから聞き、PCからスマホへ、スマホから音声へといった購入デバイスの変化、音声ショッピングの可能性に興味を抱いた。

そこで、Alexa搭載のスマートスピーカー「Amazon Echoシリーズ」を使い、Amazonで買い物をした。「こんなにすんなり買い物できるのか」と驚きを隠せなかったという。

特定のECサイトで買い物をする際、常に同じ商品を買うこともある。たとえば消耗品のように、定期購入までいかなくてもなくなったら買う商品をECサイトで購入しようと思ったとき、PCを一度開いたり、購入履歴を都度、確認するのは手間がかかる。頻繁に利用するECサイトでは、音声で購入できれば利便性が高まる。実際に音声ショッピングを体験し、このニーズはあるなと実感した。また、個人的に、音声ショッピングはアトラクションを体験しているような感覚だった。新しいショッピング体験になっていくと思う。(毛塚社長)

音声ショッピングに最初は懐疑的だった毛塚社長も、実際に体感することで、その魅力にのめり込んだ。また、アイピーロジックで「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」の開発に携わったスタッフにとっても最良の体験となったという。

技術者目線で言えば、音声ショッピングは最先端テクノロジーを活用した買い物体験。社内ではその技術的なところの興味・関心が高かった。スタッフは皆、「(開発を)やってみたい」と積極的な反応だった。日本では音声ショッピングはこれからという状況だと思うが、EC-CUBE向けの「Amazon Pay対応 Alexaカスタムスキル プラグイン」をリリースすることで、音声ショッピングが広がるきっかけを作ることができる。買い物体験のパラダイムシフトに携わることができるかもしれないという点から、技術者としてはモチベーションが非常に高かった。(毛塚社長)

毛塚社長は「音声ショッピングは個人的にアトラクション的な感覚で買い物できる新しいショッピング体験」と話す
毛塚社長は「音声ショッピングは個人的にアトラクション的な感覚で買い物できる新しいショッピング体験」と話す
◇◇◇

消費者の商品購入デバイスはパソコンに始まり、現在はスマホへ。そして、将来は音声ショッピングが加わる可能性がある。

コンサルティング会社のOC&C Strategy Consultantsが2018年に公表した資料によると、音声ショッピングの市場規模は2022年には4000億ドルに拡大すると予想されている。食料品、エンターテインメント、エレクトロニクスといったカテゴリが特に音声ショッピングで購入される割合が高くなると見込まれている。

この調査予測は、米国市場に関するものだが、日本でも音声ショッピングの波がやってくる可能性は高いだろう。こうしたことを踏まえて、毛塚社長は次のように音声ショッピングの可能性、EC-CUBEユーザーにメッセージを贈り、インタビューを締めた。(Impress businessmedia)

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