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スペースXの最新ロケット、ここがスゴイ

 

 

打ち上げの瞬間は21:30頃。  必見のブースター帰還場面は29:50頃

以下は記事は発射前の記事なので、失敗の可能性など記載されています。米国時間の2月6日午後(日本時間7日)、米スペースX社はファルコンヘビーの打ち上げに成功しました。

 

NASAのケネディ宇宙センター39A発射台から打ち上げられたサターンVロケットが人類を月に送り出してから、50年以上がたった。そして、この発射台は再び歴史の舞台となる。

順調に行けば、米国時間2月6日午後(日本時間7日未明)に米スペースX社のロケット「ファルコンヘビー」が打ち上げられる。今回の打ち上げは、今までにない風変わりな挑戦だ。というのも、ロケットに搭載されるのは米テスラ社の電気自動車、深紅のテスラ・ロードスターだからだ。

このスポーツカーは、打ち上げから6時間ほど飛行したのち、地球と火星の公転軌道を遷移する楕円軌道に向かい、半永久的に太陽を周回し続けることになる。その様子は、車に搭載されている3台のカメラがとらえることになるだろう。

計画が成功すれば、現在使われているもっとも強力なロケットの2倍の能力を持つロケットがデビューすることになる。地球の低軌道まで打ち上げることができる積載物の重量は63.8トン。やがては人を宇宙へ運ぶことになるかもしれない。ファルコンヘビーを超える重量の積載物を打ち上げた実績があるのは、アポロ宇宙船の月面着陸を支えたサターンVのみだ。

宇宙政策に詳しい米ジョージ・ワシントン大学のジョン・ログスドン氏は、「サターンVの初テストが行われた1967年以来、もっとも重要な試験飛行となるでしょう」と話す。(参考記事:「アメリカ初のロケット打ち上げ、1950年」

日本時間の7日未明に打ち上げへ

打ち上げは、米国東部標準時2月6日午後1時30分(日本時間7日午前3時30分)以降に行われる予定だ。必要があれば、7日以降に延期される可能性もある。このイベントはスペースX社によってライブ中継されるので、興味がある方は見てみるといいだろう。

ただし、失敗する可能性も十分にある。その点については、打ち上げに先立ち、スペースX社CEOのイーロン・マスク氏も強調する。39A発射台でロケットが爆発するようなことにでもなれば、ファルコンヘビーだけでなく、サターンVやNASAの数々のスペースシャトルを打ち上げてきた発射台まで炎上することになる。NASAの宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに運ぶというスペースX社の計画はすでに相当遅れているが、それが頓挫することにもつながるはずだ。

ログスドン氏は、発射台が爆発すれば、「歴史的遺産が破壊されるにとどまらず、人類の宇宙飛行を長いこと妨げることになるでしょう」と話す。「NASAはもうリスクを冒さないだろうと言われています。今回すでにリスクを冒しているのですから」

打ち上げで爆発しなかったとしても、失敗する要因はほかにもある。ロケットが音速に到達すると、3つ連なったロケットのブースターが予期せぬかたちで振動するかもしれない。衝撃波が重なり合うと、ロケットに致命的な損害が生じることもあり得る。

テスラ・ロードスターがうまく地球付近を離脱できないことも考えられる。車を火星に近づく軌道に乗せるには、ロケットの上段は6時間にわたってバン・アレン帯と呼ばれる場所を飛ばなければならない。バン・アレン帯には、地球の磁場によって太陽から放出される高エネルギー放射線が閉じこめられている。果たしてロケットはそれに耐えられるだろうか。

さまざまな不測の事態を鑑みれば、マスク氏が打ち上げを「身がすくむほどの恐怖」と表現するのも納得できる。しかし、5日の記者会見では、マスク氏は落ち着いているように見えた。

「今回の打ち上げはいつもとは違います。いつもなら、前日はストレスでまいってしまうのですが、今回はそうではありません。ミッションを成功させる可能性を最大まで高めるために、できることはすべてやってきたという自信があります」。マスク氏はそう述べている。(参考記事:「ハイフンの見落としで打ち上げ失敗… NASAの教訓」

再利用によるコスト削減

ファルコンヘビーの打ち上げが成功すれば、民間企業の宇宙進出は大きく前進する。スペースX社は、ロケットの再利用という構想を掲げて宇宙開拓に革命をもたらしてきた。

ほとんどのロケットは複数の段に分かれており、その力で人工衛星や乗員カプセルなどの積載物を宇宙に運んでいる。通常、各段は燃料がなくなると切り離されて地球に落下する。多くの場合、これを安全に再利用することはできなかった。(参考記事:「【動画】潜入ルポ、ソ連のスペースシャトル」

しかし、スペースX社は2008年以降、ファルコン9ロケットによって数々の「宇宙飛行初」を成し遂げてきた。その中の一つが、ロケットの段の回収と再利用だ。すなわち、航空会社がフライトのたびに新しい飛行機を作っていないように、打ち上げのたびに新しいロケットを作らないようにしようということだ。ロケットの再利用は、宇宙旅行のコストダウンの鍵となる。

ファルコンヘビーは、大まかに言うとファルコン9ロケットを3基つなぎあわせたロケットだ。スペースX社は、3基すべての第1段目を回収したいと考えている。計画どおりにいけば、左右の2基のブースターは分離して地上の着陸地点に戻ってくる。実際、この左右のブースターは、以前に打ち上げられたファルコン9を再利用したものだ。そして、中央のロケットの第1段目もスペースX社のドローン船(無人船)に着陸することになる。(参考記事:「ロケットの垂直着陸に成功、ファルコン9で2例目」

では、この偉業にかかるコストはどれほどなのだろうか。他社と比べれば、驚くほど少額だ。

スペースX社は、ファルコンヘビーの打ち上げにかかる最低限のコストは9000万ドルほどとしている。一方、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社のデルタIVヘビーというロケットは、ファルコンヘビーの半分ほどの積載量であるにもかかわらず、1回の打ち上げに少なくとも3億5000万ドルが必要となる。

「これは、脅威以外の何ものでもありません」とログスドン氏は言う。

初テストが行われる前にもかかわらず、複数の会社がスペースX社との契約を結んでいる。今後、サウジアラビアの通信衛星アラブサット6aや、インマルサット社、ビアサット社といった民間企業の衛星がこのロケットを使って打ち上げられる予定だ。さらに、スペースX社は米空軍と1億6000万ドルの契約を結んでおり、超精密原子時計や地球の大気を観測する衛星網など、さまざまな衛星を打ち上げることにもなっている。(参考記事:「【解説】月周回旅行、スペースXの実現力は?」

「私たちが成功すれば、そこでゲームは終わりになります」とマスク氏は話す。「ある航空会社には再利用可能な飛行機があります。対して、他の航空会社は1度しか使えない飛行機で思ったところに着陸できないとしたら、皆さんは目的地でパラシュートを使って飛び降り、飛行機はどこかに墜落する羽目になる。そういうことです」

さらなる大型化

ファルコンヘビーの性能は驚くべきものだが、実際に使われる回数は当初マスク氏が想定していたよりもはるかに少なくなるかもしれない。スペースX社は、ファルコン9ロケットを徹底的に活用してさまざまな衛星の打ち上げを行おうとしているからだ。

スペースX社のファルコンヘビーと、積載物や乗員の軌道への投入に成功したいくつかの重量級ロケットの比較。(DAN STEINMETZ、出典:NASA, SPACEX)

「ファルコンヘビーの大規模需要の一つは消えかけていると言えるでしょう」とログスドン氏は話す。「スペースX社の発展から見れば、ファルコンヘビーは持続する製品ラインというよりも、単なる中間地点にすぎないのです」

では、次に来るのは何だろう。ビッグ・ファルコン・ロケット(BFR)は、ファルコンヘビーと比べて30%以上多い積載物を地球の低軌道上に送り込める巨大ロケットだ。BFRは、月や火星への有人宇宙飛行というイーロン・マスク氏の壮大な計画の要でもある。

技術系ニュースサイトの「The Verge」や「Ars Technica」は、BFRが完成するまでの間、ファルコンヘビーは科学計測装置を太陽系の奥深くに送りこむ絶好のロケットになると評している。NASAが開発している大型ロケットSLSも、大きな積載物を打ち上げることができる魅力的なロケットだ。しかし、打ち上げ1回につき10億から30億ドルのコストがかかると見積もられている。ファルコンヘビーなどのロケットがSLSをしのぐ可能性も十分に考えられる。

続々と登場する宇宙企業

ファルコンヘビーの打ち上げが成功すれば、加速する宇宙開発と商業化の先駆者となるだろう。そして数々の企業がその後を追うことになる。(参考記事:「息をのむほど美しいISSからの10枚の写真」

米国のオービタルATK社は、すでに自社開発のアンタレス・ロケットやシグナス・カプセルを飛ばしている。アマゾンのCEOであるジェフ・ベゾス氏のロケット会社ブルーオリジン社は、2020年までに自社の軌道投入機ニューグレンをファルコン9と競わせることができるようにしたいと考えている。ビゲロー・エアロスペース社も、膨張式の宇宙カプセルの完成に向けて余念がない。ロケットラボ社も、初めてのテスト飛行でいくつかの小型衛星の周回軌道への打ち上げに成功した。その中には、太陽の光を反射して輝くミラーボールのようなものも含まれている。

「小型トラックから大型トレーラーまで、宇宙へのさまざまな輸送手段があるというのはすばらしいことです」とログスドン氏は言う。「私たちは、宇宙でも活発に活動できるようになるでしょう」

しかし、ログスドン氏はこうも付け加える。「ただし、こういったロケットはただのトラックでしかありません。最終製品ではないのです」(NATIONAL GEOGRAPHIC

 

日本時間では発射は朝の5:45分頃でした。youtubeのライブ中継画像から見てもわかる大きさの宇宙船が地響きを立てて宇宙に飛び立つシーンも圧巻でしたが、切り離された2基のブースターが同時に地上に着陸する場面では思わず感嘆の声が出てしまいました。今回ファルコンヘビーの積載量が63トンで打ち上げ費用が競合他社に比べて圧倒的に安いので、宇宙開発が進むのではという意見もあります。体積無視すれば大人のアフリカゾウ10匹と仔象1匹が一気に宇宙にいけるわけです。日本は宇宙エレベーター作らないかな。。

 

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