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中国の3大「AIテクノロジー」企業、1400億円市場を狙う各社の戦略

中国はコピー大国の汚名を返上すべく、テクノロジー分野で最もホットなAIの開発に国を挙げて取り組んでいる。

中国政府は、3月に開催された全国人民代表大会でAIを今後の重点分野に掲げ、グーグルやIBMと肩を並べる世界レベルの企業育成に乗り出すことを表明した。その直後、アリババやバイドゥ、テンセントなど中国を代表するテクノロジー企業は、AI研究所を設立して数十億ドル規模の投資を行うことを公表した。

中国はネット人口が多いため、膨大なデータを活用できる点がAI開発に有利だと多くのアナリストは指摘する。北京に本拠を置くコンサルタント会社、iResearchは、中国のAI市場が2015年の14億元(約221億円)から、2020年には91億元(約1440億円)に成長すると予測している。

中国は既に目覚ましい進歩を挙げており、アメリカ国家科学技術会議(US National Science and Technology Council)によると、2015年にはディープラーニングに関する論文の数でアメリカを抜き去ったという。以下に、AI開発で世界のリーダーを目指す中国のテクノロジー企業3社を紹介する。

翻訳精度97%の音声アシスタント「iFlytek」

中国で音声アシスタントのリーダーと言えば、アップルのSiriやアマゾンのアレクサではなく、iFlytek(アイフライテック)だ。同社の音声アシスタントは、家庭用AIデバイスから業務ソフトウェアまで幅広く使われている。安徽省に本拠を置くiFlytekは、音声技術を手掛けるベンチャー企業で、これまでに音声合成や中国語翻訳で数々の国際的な賞を受賞している。中国科学院によると、中国語の音声認識技術においてはアップルを上回るという。

1990年代には、中国語の自動翻訳ツールは性能が低く、方言やスラングを聞き取ったり、背景の雑音を判別することができなかった。しかし、最近の技術革新によりiFlytekは英語やドイツ語、ウイグル語など様々な言語を中国語に翻訳するクラウドベースのAIシステムを開発し、翻訳の精度を97%まで高めることに成功した。今後、中国では筆記や同時通訳などの仕事は、AIに奪われることになるかもしれない。

iFlytekは、多くの地方政府や警察、銀行などからAIベースのカスタマーサービスや管理プラットフォームを受注している。上海のベンチャーキャピタル、Gobi Partnersでパートナーを務めるKen Xuによると、これらの分野はセキュリティ上の理由から外資企業の参入が極めて困難だという。

「iFlytekは中国語に特化した音声認識技術を開発し、地方政府と密接な関係を築いていることから、今後高い成長が期待できる」とXuは言う。

AIで医師不足を解決する「iCarbonX」

医師不足が深刻な中国では、AIの活用によるヘルケア分野の変革が期待されている。WHOによると、中国では人口1千人あたりの医師数が1.5人と、メキシコの2人、オーストラリアの3.5人を下回る。中国では医師の労働環境は劣悪で、不満を爆発させた患者から暴力を振るわれるケースも多発しているという。

AIを医用画像の分析やデータベースの構築、予防治療などに用いることで、医師の負担削減に取り組んでいる企業の一つが、深圳に本拠を置くiCarbonXだ。同社の評価額は10億ドルに達し、昨年はテンセントから出資を得た。

iCarbonXは患者のアバターを作成し、唾液やたんぱく質、DNAなどのデータを採取することで将来かかりやすい病気を予測したり、最適な健康維持プログラムを提案している。同社の創業者、Wang Jun によると、世界のバイオテクノロジー企業7社と提携して共同でデータ分析を行っているという。

ヘルスケア分野でのAI活用は始まったばかりで、本格稼働する上でまだまだデータが不足しているとXuは指摘する。「テクノロジーが花開くまでにはまだ当分時間を要するが、今後5年から10年の間に大きな進歩が見られるだろう」と彼は話す。

自動運転に照準を定める「バイドゥ」

「中国のグーグル」と呼ばれる中国の検索大手、バイドゥはAI開発に毎年数十億ドルもの研究開発費を投じている。バイドゥが手掛ける様々なAIプロジェクトの中でも、我々の生活に最も大きなインパクトを及ぼす可能性があるのは自動運転技術だ。しかし、最近では同社のチーフサイエンティストだったAndrew Ngをはじめ、幹部の退職が相次いでいる。Ngは、2011年にグーグルのAI開発プロジェクト「Google Brain」を立ち上げたAI研究の第一人者だ。

中国における完全自動運転技術は、巨大ビジネスになることが予想されている。ボストンコンサルティングの推計では、2035までに世界の自動運転車の市場規模は770億ドル(約8.4兆円)に達し、30%を中国が占めるという。中国政府は、産業の高付加価値化を推進するため、自動運転車の実用化を後押ししている。しかし、中国の道路事情は劣悪で、WHOによると毎年26万人が交通事故で死亡しているという。

「中国のAI研究者たちは、海外では想定する必要がないような状況にもAIを対応させなくてはならない。こうした困難な条件でも自動運転ができるようにAIを訓練することで、グーグルやウーバーを上回る技術が開発できる可能性がある」と、清華大学のWang Shengjin教授は指摘する。(http://forbesjapan.com/articles/detail/15922)

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