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IoTでビジネス価値を生み出す–企業における10の活用例


提供:iStockphoto/Jirsak

 IoT市場が爆発的な成長と発展を続けるなか、ますます多くの企業がコネクテッドデバイスや、それらデバイスの生成するデータからビジネス上の価値を生み出す方法を模索するようになっている。米調査会社Gartnerの予想によると2020年までに、主な新規業務プロセスや新規システムのうちの半数以上がIoTの要素を取り込むようになるという。

 しかし、企業がこれらのデバイスをどこに配備するのかや、どのように使用するのかは垂直市場によって異なっている。以下では、企業が実際にビジネス価値を生み出すためにIoTをどのように配備しているのかについて、10の例を挙げて説明する。

#1:データセンターの監視や管理、自動化

 451 Researchが最近実施した市場調査によると、企業のIoTへの取り組みで最も多いのは、データセンターの監視や管理、自動化だという。これらは目新しい利用方法ではない。しかし企業は、今後数年にわたって増加の一途をたどるであろう大量データの流入に取り組むために、現在のIoT製品がもたらす機能を活用できるはずだ。コネクテッドセンサによって、複数のロケーションに存在するデータセンターの監視が可能になるだけでなく、プロビジョニングといったIT作業の自動化の促進も図られる。

 451 ResearchでIoT研究の責任者を務めるChristian Renaud氏は「データの量は、人間がタイムリーな優先順位付けを行えるレベルを大きく上回ろうとしている」と述べたうえで、「このため、これらのアプリケーション向けに自動化処理を組み込んでおく必要が出てくる」と述べている。

#2:サプライチェーンと在庫の管理

 Gartnerの最近の調査によると、社内のIoTイニシアティブで最も多いのは、ワークフロー管理やサプライチェーン管理、倉庫管理といった機能を通じた運用の最適化だという。コネクテッドセンサを用いることで、企業は配送車管理の効率化や、保管中および輸送中の資産の詳細な追跡が可能になる。

 GartnerでIoT研究担当バイスプレジデントを務めるAlfonso Velosa氏によると、これはコストの削減やプロセスの最適化という、事業のオーナーや運営者の目標に合致するという。

#3:監視や、セキュリティのモニタリング

 どのようなデバイスでも、いったんネットワークに接続すると、それはデータ収集のための貴重なツールになり得るとともに、システムの管理に役立てられる可能性がある。451 Researchの調査では、自社のセキュリティシステムでIoTを活用しているとコメントした回答者もいた。

 Renaud氏は、「たいていの場合、回答者らはカメラや、電子式のドアやセンサといったシステムを有しており、それらを監視手順に統合するようになっている」と述べるとともに、「カメラを用いた動画分析(そして)、顔認識やさらに高度な技術が使われているケースもいくつかあった」と述べている。

#4:コンテキストを考慮する製品機能

 IoT機器によって収集されたデータの最も一般的な利用方法として、パーソナライズ広告に代表される、顧客に合わせた機能の提供やコンテキストによるヒントといったかたちでのユーザーへの還元が挙げられる。Gartnerの調査によると、社外に展開するIoTに関する計画についての質問では、回答者の62%が「製品機能の拡張といった、直接収益につながらない顧客向けの新サービス」に主眼を置いていたという。

#5:モバイルデバイス管理(MDM)

 451 Researchのレポートにおける回答者の38.8%は、モバイルデバイスの管理と追跡を挙げている。新たなデータやデバイスの流入によって、モバイルデバイス管理(MDM)に難問がもたらされる一方で、デバイスの効果的な追跡が可能になるとともに、その使用方法や維持方法についてより深く堀り下げ、より良い理解が得られるようになる。

#6:ビルや施設の管理

 これはGartnerと451 Researchの双方の調査で挙げられていた利用方法だ。多くの商業ビルでは驚くほどのエネルギーが浪費されている。しかし企業はIoTの導入により、センサとアルゴリズムを活用することで、オフィスや会議室、あるいはビルの一画が使用されていない場合に、照明やデバイスの電源を自動的に切ったり、室温を調整できるようになる。こういったセンサは企業のカレンダー情報の活用も可能であり、例えば電話会議が始まる数分前に、使用するハードウェアを起動しておけるようになる。スマートセンサを有効利用すれば、企業は光熱費をかなり節約できるはずだ。

#7:資産の管理

 資産管理にはいくつかのシナリオがあるが、企業においては予知保全が最も多いはずだ。Gartnerの調査では、社内に展開するIoTの計画として「機器の予知保全といった資産管理」を挙げた回答者が67%にのぼっている。予知保全は、高価な機材を使うことの多い製造関係や倉庫関係で特に有用となる。使用データの追跡によって、企業は機器に問題が発生する可能性のあるタイミングをより正確に予測できるようになり、生産上の問題や遅延が引き起こされる前に対応できるようになる。

#8:車両管理、テレマティクス

 専用のセンサを用いることで、企業は社用車の利用状況とともに、ドライバーの振る舞いもより詳細に管理できるようになる。ドライバーの間でもスマートフォンが普及しているため、こういった配備はずっと容易になっているはずだ。

 Renaud氏は「人々は、例えば『iPhone』のようなセンサパッケージを使用している(中略)、彼らはそのようなセンサパッケージを使ってアナリティクスを実施している」と述べるとともに、「例えば、数多くのテレマティクスベンダーが、トラックや自動車のOBD2ポートにプラグインするOBD2ポートドングルを製造している。この種のドングルはBluetooth LEを介することで、企業支給のスマートフォンを使っているドライバーともやり取りできる」と述べた。

#9:ヘルスケア

 フィットネストラッカーが職場の健康プログラムで大流行している一方で、健康関連のデータはヘルスケアプロバイダーや保険会社に対する情報提供でも使用できる。医療分野におけるIoT機器市場は、リアルタイムで患者をモニターする機器や、医療用コネクテッドデバイスによってけん引されている。ヘルスケア分野のIoT市場は2022年までに4000億ドル以上の規模に成長すると予想している調査会社も複数ある。

#10:小売り

 小売業界におけるIoTの使用には、物理的な店舗エクスペリエンスをEコマースの成功に結びつけるという目標がある。Beaconを使えば、商品情報を得意客のスマートフォンに送り込んだり、近接データを利用して買い物客が来店した際に特売情報や割引情報を伝えることができる。RFIDやBluetooth LEといったテクノロジは、製品のネットへの接続をさらに容易にする。「IBM Watson」も、IoTを活用する小売業向けアプリケーションを提供している。(ZDNet Japan)

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