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イスラエルの砂漠から独立を決意 ~長谷川雅彬氏インタビュー~

最近親族の甥の小学生が通う学校アンケートで将来なりたい職業にサラリーマンが一位になったりと、色々な場面で世の中保守的な傾向になっているように思えるが、海外でそれも様々な国やフィールドをまたにかけて活躍している長谷川氏にお話を伺う機会を得た。

海外でのご活躍が目立つようですが、現在のお仕事についてお聞かせください。
大きく分けるとデザイン、アート、創造性開発の3つのフィールドで活動しています。一つ目のデザインは、エレトレスというマドリッドの戦略デザインファームのアドバイザーとして彼らの日本での展開をサポートしています。関係組織との交渉から、顧客との引き合わせ、エヴァンジェリストとしてカンファレンスでの登壇など、幅広いアプローチを取っています。例えば、ホンダやパナソニックも参加するCirculo Empresarial Japón Españaという団体と共同で、Japanese Technology Meets Spanish Designというプロジェクトを行なっています。日本の卓越したテクノロシー (技術力) とスペインの洗練されたテサインを融合し、日本企業のグローバル市場における価値を最大化することが目的です。アートについてはロシア・モスクワのContemporary Museum of Calligraphyという美術館の大使としてカリグラフィーを世界に広げる活動をしています。大使としてカンファレンスに登壇するだけでなく、自身もアーティストとして活動しており、2017年にはマドリッド、パリ、モスクワの欧州3都市で作品を展示します。最後の創造性開発は、講演・執筆・コーチングなどを通して、一人一人が持つ創造性を最大限に引き出すお手伝いをしています。創造性といってもデザインやアートといった創作活動だけでなく、”人生を創る”、”アイディアを実現する”といった広い意味で、人間一人一人の持つポテンシャルを最大限に発揮することを目指しています。

起業されたきっかけについて
いわゆるスタートアップ企業を経営しているわけではありませんが、独立という意味でアントレプレナーシップの実践を決意したのはイスラエルにいた時です。今でこそイスラエルが日本でもブームになっていますが、私がイスラエルに行ったのはSamurai Incubateがイスラエルに来るよりも前の話です。今のようにイスラエルに注目している人も少なく、人脈もなければ家族も友人もいない状況からのスタートでした。そもそもイスラエルは、砂漠の真ん中の何の資源もない場所に四方八方を敵に囲まれた状態で建国されました。普通に考えればそんな場所で生きていけませんよね。国の成り立ちから不可能の上にあるわけですから、ムリそうだからやらないとか、現実的でないといった発想自体がありません。どんなに馬鹿げたアイディアを話しても、『面白いアイディアだな。それを実現するには、、、』と可能性から考えるのです。そんな彼らと一緒に生活していると、なぜ自分のアイディアを実行・実現しないのか?という疑問を当たり前に持つようになります。そこで、留学していたマドリッドに戻りクリエイティビティや創造性開発に関わることを決めました。マドリッドを選んだのには2つの理由があります。実利的な部分では、ある程度の人脈があったことやビザが取りやすかったことが挙げられます。しかし、もっと重要なのはスペインがクリエイティブな国だからです。日本では闘牛とフラメンコのイメージかもしれませんが、ピカソやガウディといった偉大なアーティストを数多く排出していますし、世界トップのレストランの多くがスペインにあります。スポーツでもサッカー、テニス、バスケなど世界トップレベルです。スペインには情熱を持って好きなことに人生を捧げることを許容する文化があり、創造性に携わるにはピッタリの場所なのです。

総合格闘技のプロとして試合に出たり、オンラインコースで講師の経験があるかと思えばロシアの美術館大使をしていたり、幅広いと言いますか何でもありですね。

そうですね、何でもありというのが大きなメッセージの一つです。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、人間には無限の可能性があります。ただ、多くの人はそれを信じることが出来ません。自分の過去を前提に考える癖があるからです。例えば、カリグラフィー美術館の大使をしていますが、美大・芸大に通ったことも、美術を公式に習ったこともありません。総合格闘技でのプロの試合に出たことはありますが、中学の時に入ったサッカー部なんて5日間で退部しています。経験や過去をベースに考えればどちらもあり得ない選択肢です。多くの人々が何か新しいことをする時に、過去の経験で自分の才能や成功する確率を測ろうとしがちです。確かに、ずば抜けた才能を持っている人はいますが、どんなことでもプロになるくらいの可能性は誰にでもあるのです。それを証明することが色々な活動をしている理由の一つです。

本も執筆されておられるようですが。
本を書くのには2つの目的があります。一つ目は本を出版することで、誰にでもアイディアを実現させる可能性があることを証明するためです。例えば、これまでにスペイン語と英語で本を出版していますが、立教大学時代にはスペイン語も英語も落第で再履修しています(笑)。『僕に出来るなら、あなたにはもっと凄いことが出来ますよ』というメッセージを伝えることが出版の目的の一つです。2つ目はそのメッセージをより多くの人に伝えるためです。会って直接話せる人数には限りがありますが、本を書くことで実際には会えない人にも自分のメッセージを届けることが出来ます。5月31日に『自分が信じていることを疑う勇気』という本を日本で出版します。この本のテーマは自分の可能性の引き出し方です。ここだけの話、この本の出版は10年後くらいかなと考えていました。この本で語られていることは、今の日本で考えられている”常識的”なモノの見方や考え方からは大きくずれているからです。日本の常識が良いとも悪いとも思いませんが、日本の常識にドップリな人が読んだら、ドキっとする内容が多いかもしれません。

なるほど。読んでもらいたい読者層などありますか。
これから社会に出る人、キャリアについて悩んでいる人、もうすぐリタイアする人など人生の転機を迎えようとしている人々に是非読んでもらいたい一冊です。日本に戻るといつも感じるのですが、物質的にこれ程豊かな国は世界にありません。それにも関わらず、仕事や人生について悩んでいる人が日本にはとても多い。そんな人々に、この本を読むことで少しでも自分の持つ無限の可能性に気付いてもらえれば嬉しいです

今後のビジョンについてお聞かせ願います。
私の活動の多くは誰かの潜在的な可能性を引き出すことが目的です。言ってみれば酵素みたいな存在です。デザインコンサルであればクライアント企業の潜在的な可能性を引き出し、美術館の大使であればカリグラフィー業界の可能性を引き出し、著者としては読者の可能性を引き出す働きをしています。ただ、成功論や方法論を口で説明することは簡単ですが、それを実践しながら示している人は多くありません。なので、最前線で挑戦しながら、同時に多くの人々のポテンシャルを引き出すことが自分の重要な役割です。世界中の人々が、自分の持つ可能性を最大限に引き出し、自己実現をする世界を一日も早く実現したいですね。

長谷川雅彬(はせがわ・まさあき)
立教大学経営学部にて元日銀政策決定委員の田谷禎三氏に師事。在学中は総合格闘技のプロの試合にも出場し、卒業後は大和証券キャピタルマーケッツ(現・大和証券)にて投資ストラテジストとして勤務。その後、スペインのIE UniversityにてVisual Media Communication修士号を取得し、イスラエルにてソフトウェア会社のチーフエバンジェリストとして勤務。2014年よりスペインに戻りコンサルや執筆活動を開始し、スペインとアメリカで書籍を出版する。現在はスペイントップの戦略デザインファームErretresでアドバイザーを務め、大学や国際的なカンファレンスでの講演を行う他、自身の持つ創造性に関するオンラインコースでは120各国に4000人以上の受講者を持つ。アーティストとしては2017年にマドリッド、パリ、モスクワで作品を展示する他、ロシアのカリグラフィー美術館のアンバサダーを務めるなど、さまざまな分野で国や地域にとらわれず精力的に活動している。

URL:https://www.masaakih.com
本:Amazon出版

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