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岐路に立つフードデリバリー、勝者と敗者を分けた要因は?

 

日本でもUber eatsなど今までデリバリーをしていなかったレストランがフードデリバリーサービスを開始したり、オフィスに野菜や食事を届けるサービスが開始され、またスーパーなどへの買い物代行サービスも始まってきたが、米国では既に企業間でも勝ち組、負け組が出てきているほど成熟しているようだ。以下IT PROより

 

米国で一時は熱狂的に受け入れられたスタートアップによるフードデリバリーのサービスが今、岐路に立たされている。中でも大きな壁に突き当たっているのは、自社でシェフやキッチンを抱えてきた事業者だ。消費者にとってお得なサービスだったが、採算は成り立っていなかったようだ。

フードデリバリーは大きく分けて四つ種類がある。第一は独自のメニューを用意し、フリーランスのシェフと提携するなどしてレストランと変わらない食事をデリバリーするサービス。シリコンバレーには「Munchery」や「Sprig」などのサービスがあり、ニューヨークでは「Maple」というサービスがあった(写真1)。
しかしSprigとMapleは最近閉鎖したことが伝えられ、残っているMuncheryも社員をレイオフするなどして苦境に陥って一時の勢いがない。

第二はレストランの料理をデリバリーするサービスだ。これまでテイクアウトをやっていなかったような高級なレストラン店も含め、様々な飲食店の料理をデリバリーするサービスとしては「Postmate」や「GrubHub」などがあり、ピザショップやハンバーガーショップ、中華料理など近所のレストランならどこでもデリバリーするサービスとしては「DoorDash」「Seamles」「UberEats」などがある。

こうしたレストランの料理をデリバリーするスタートアップはかなりたくさん存在しており、覚えきれないほどだ。こうした事業者の多くが配達を一般人のドライバーに依頼している。オンデマンドの配車サービス「UberX」や「Lyft」と同じビジネスモデルだ。

大手も参入し始めた「食材キット」

第三は食材キットを届けるサービスだ。「Blue Apron」や「HelloFresh」、「Gobble」といった名前がよく知られている。サービス事業者が独自のメニューを考案しているのは一つめのMuncheryなどと同じだが、Muncheryが「あとは温めるだけ」という状態まで調理した料理を届けるのに対して、こちらは食材だけが届く。ただし、野菜は切られ、調味料も小分けされて、あとは焼いたり炒めたり、混ぜたりするだけという状態になっている。
食材キットは買物に行ったり材料を細かく切ったりする手間なしに、ちゃんと家庭料理の気分が味わえるのが人気のようだ。そのせいか、最近大手の参入も目立つ。大手スーパーマーケットのほか、あのマーサ・スチュアートのブランドも同様のキットを提供し始めている。

第四は料理ではなく食品のデリバリーだ。代表格は「Instacart」で、食材の買物とデリバリーをやってくれるサービスを提供し、配達はやはり一般人が担っている。オーガニック食品スーパーの「Whole Foods Market」などに午後早い時間に行くと、このInstacartのために買物をしている人々が多いのに驚く(写真3)。スマホを片手に急ぎ足で店内を回っている様子で、すぐそれと分かるのだ。
Instacartはフードデリバリーの中でも最も勝ち組と見える。全米に着々とサービス地域を拡大しており、現在40以上の都市でサービスを展開。同社のために買物を請け負う一般人ショッパーは1万人以上いるという。既に30億ドルの企業評価価値を持つ。

当然だがMuncheryなどの苦境は、コストが合わないことだ。この手の食事は価格が10ドル前後に設定されている。その中で材料、調理、配達を賄う。安すぎると感じていたが、サステイナブルではないということだ。一方、普通の米国人は10ドルを大きく超えれば、レストランで外食するか、もっと安いテイクアウトやデリバリーに向くだろう。食材キットも1食当たり9ドル前後の設定になっている。

進化するフードデリバリー

面白いのは、フードデリバリーもどんどん進化していることで、さらに違ったタイプが出てきている。

その一つはオフィスへの配達を専門にするという会社。米Googleや米Facebookのような立派なカフェテリアがない中小規模の会社においしい食事を届けるというモデルで、個人宅を対象にするよりも確実な売上が見込める。「EatClub」や「ZeroCater」といった会社がある。

また、農家から集めてきたといった新鮮味と安全性を売りにするのは「Good Eggs」だ。同社は、これまでも野菜や卵をデリバリーしてきたが、現在は食材キットにも進出して注目されている。

やはり、という感じで出てきたのは、赤ちゃん、ペット向けのフードデリバリーサービスだ。赤ちゃん用には「Nurture Life」や「Little Spoon」、ペット向けには「Farmer’s Dog」がある。どちらかというと犬用のFarmer’s Dogの方がカスタマイズ度が高く、それぞれの犬に合わせて新鮮な食材を使って調理されたドッグフードが袋詰めで届く。同社のサイトには「健康になるのは、あなただけでいいのですか?」などとあり、これは飼い主の心を動かすだろう。 フードデリバリーも第二段階に進んだ、といったところだ。

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