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起業したい人へ伝授する「スモール・スタート」の極意

ビジネス書『スモール・スタート あえて小さく始めよう』は、「スモール・スタート」をテーマに、いくつもの「軸」を自分の中に持つ、次世代の働き方を提案する一冊だ。ビジネス、副業、キャリアプラン……「小さく」「素早く」「たくさん」動く人ほど、楽しめる時代がやってきたと、著者の水代優さんはいう。今回は水代さんに、同著に込めた思いを聞く。

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「小さく動くから『強い』『速い』『楽しい』」と、水代優さん。華やかなタイトルが並ぶビジネス書の中で「スモール・スタート」という言葉には、心地よい違和感がある。

「ビジネス書には煽るような書き方が多いですが、いきなり大きなことを始めると、失敗したときのダメージも大きい。たとえばランニングをしていないのに、フルマラソンに出るのが無謀なように、なにか新しいことを始めたいなら、無理なく、小さなことから気軽にやったほうがいいと思うんです」

そう語る水代さんは、会社員時代からコミュニティーづくりに携わり、現在は東京・丸の内をはじめ、都内で個別のコンセプトを持つ三つの拠点を運営している。東京ばかりでなく、日本各地で企業や行政とともにエリアプロデュースやプロダクトディレクションをおこなうことも多い。このインタビューも、そうした拠点のひとつ、水代さんがブックディレクションをした、「Hama House」でおこなった。カフェもある、ノンフィクションの専門書店だ。

「講演に呼ばれることも多いので、よく『どうすれば成功するのか』と聞かれるのですが、必勝法はないんですよ。

あるならみんながやっているわけで(笑)。逆に、あるコミュニティーが終わる時は、メンテナンスかコミュニケーションのどちらかに原因がありますね」

本書では、自宅でも職場でもない「サードプレイス」やコミュニティーに参加することの楽しさ・意義が、丁寧に語られる。

「客として外野スタンドから応援するのではなく、グラウンドに下りて、選手として一緒にプレーすると、世界の見え方が変わります。起業や副業を考えている人も、まずは小さくていいから動いて、自分ごととしてなにかに関わってみると、得るものがたくさんあるはずです」

会社員でいるあいだにすべきこと、時間の優先順位のつけかた、インターネットがコスパ最悪だと考える理由、「没頭する本は年に3冊まで」という読書術──水代さんは惜しみなく披露していく。「その場で一番いい人になる」など、誰もが生活で実践できそうなことも。

「僕の経験と、そこから自分なりに学んだ『何を、どう始めるべきか、続けるための方法』について書きました。いつか、この本を読んで小さなスタートを決断した人に会えたら、一緒にたたえ合いたいな、と思っています」

■書店員さんオススメの一冊

『デジタルの未来 事業の存続をかけた変革戦略』は、デジタル・マッキンゼーのB2B領域のディレクターであり、マッキンゼーで中小規模の成長企業向けイニシアティブを始めたユルゲン・メフェルト氏らによる著書だ。八重洲ブックセンターの川原敏治さんは、同著の魅力を次のように寄せる。

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どんな会社でもデジタル化の波が容赦なく押し寄せているが、本書が提示するデジタル化は、そんな小さな話ではない。業界のリーダー企業こそ、自ら成功しているビジネスモデルを破壊し、市場で勝ち残っていくためのデジタル化が必要だと説く。一部を変えるのではなく、全体を基盤から作り替えなくてはならない理由や、残された時間もわずかで待ったなしの状態であることから、「デジタル化は選択肢ではなく、企業が生き残るための唯一の方法」とまで言い切る。

著者は、アマゾン、グーグルなど、デジタルの申し子のような企業たちが既存のビジネスモデルを破壊し、成長していくさまをつぶさに見ているコンサルタント。だからこそ、そこまで言い切れるのであろう。実際の業種別の導入事例も紹介されており、とても参考になる一冊。(AERA)

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